青色申告にはどんなメリットがある?

確定申告には青色申告と白色申告があり、中でも青色申告にはメリットがたくさんあります。

1つ目のメリットは、特別控除枠が設けられているという点です。10万円、55万円、65万円と3種類の特別控除があり、社会保険料や所得税の計算をする際に適用され、高い節税効果が期待できます。簡易簿記の場合には10万円の控除しか受けることはできませんが、会計ソフトなどを導入すれば最高額の65万円控除を受けられます。

2つ目のメリットは、赤字の繰越ができるというものです。白色申告では赤字繰越はできませんが、青色申告の場合には事業による赤字を3年間にわたって繰り越せます。赤字を事業所得から差し引けるため、繰り越すことで節税対策につながるでしょう。

3つ目のメリットは、家族へ支払う給料を経費扱いにできるという点です。白色申告では、残念ながら家族への給料は経費となりません。白色申告の場合には、最高86万円までの控除は可能ですが、この金額を超える場合には青色申告の方が大きな節税効果があります。

4つ目のメリットは、30万円未満のものは少額減価償却資産の特例によって一括で経費の扱いができるという点です。減価償却費を少しずつ計上するのではなく、一括で全額を経費として計上することで、大きな節税効果が期待できます。

5つ目のメリットは、回収が難しそうな売掛金を経費計上できるというものです。個人事業主にとってはあまり関係がないことですが、事業の規模が大きくなってくると、この売掛金の未回収リスクが高くなります。その場合には、青色申告することによって売掛金を貸倒引当金として計上できることは、大きな節税効果につながります。

書類も多く煩雑だと思うかもしれませんが、青色申告のポイントをおさえることが毎年の確定申告を乗り越える鍵となるでしょう。